サワディーカ!
タイ留学してるのにお前タイのこと全然書いてないじゃん、って突っ込まれそうなのでそろそろタイのことを。
今年2016年は、4月13日-15日の間、ソンクラーンというタイの旧正月のお休みに。
ソンクラーン (ソンクランとも、สงกรานต์) とはタイにおける旧正月のことであり、チャントラカティ(タイの旧暦)の新年である。現在、政府によって4月13日から15日(仏暦・西暦)に固定されており、祝日になっている。
また、ソンクラーンの前後約10日間はテーサカーン・ソンクラーン(ソンクラーン期間)と呼ばれ、休日ではないが祭典が行われることがある。
もともとは、純粋に新年のお祝いであり、家族が一堂に集って共同で仏像のお清めを行ったり、年輩の家族のお清めを行う期間であったが、後に単なる水の掛け合いに発展したため、現在では新年と言うよりも祭りという色彩が強い。このため日本では(タイの)水掛け祭りという言い方もする事がある。
おかげさまで大学は一週間休みになり、僕はインド旅行に行けた。
ってことで、もともとはただのお祝いだったのですが、現在では水掛け祭りとしてタイの全国各地でクレイジーなお祭りが七日間にわたって行われているだ。
タイ政府の西都によるとタイへの外国人旅行者の訪問者数は2015年4月に、2,289,601人に達し、昨年に比べて18.34%も増えている。ソンクラーンは右肩上がりの観光産業の需要な一角を担っているんだと思う。
(イラっとするかもしれませんが英語記事のがデータがあるので英語の記事を貼っていきます。)
僕はインドから14日の朝に帰ってきて、二日間楽しめた。
4/14(木)
この日は正月の次の日。日本で言う1月2日。
カオサン通り
インドから朝帰ってきた日なので、日中はゆっくりして夕方5時ころカオサン通りへ出発。
カオサン通りは有名なバックパッカー御用達安宿街で、クラブやバーもたくさんある通り。
タクシーで乗り込むと、カオサンに入る前から様々なものを売る露店や大量の人でかなりお祭り騒ぎになっている。
ここで、携帯やカメラを守るための防水ケースを購入。30バーツ(100円)。安すぎて本当に防水なのか心配だ。(実際大丈夫だった)
カオサンに入る前から白い粘土のような粉を顔に塗りつけられる。
俺はフルムーンパーティーというこれまた頭のおかしいパーティーで買ったカラフルTシャツを着ていたので、大量に塗りつけられて顔面パック状態になる。
カオサンに入るとEDMが流れいたり、バンドがライブをやっていたりと、いろんな人が濡れたまま踊ったりしていてかなりクレイジーな状況。
道端に立っていても容赦なく攻撃されるから、濡れなそうなところを探して必死に写真を撮った。
セクシーな女性たちが踊っていて見応えもあり。
かなり楽しかったので1往復した。
この日使った水の量は氷水を中心におそらく4リットルほど。水代は20Bほど。
ちなみにそのあとレストランに入る前にも激しく水をかけられた。
4/15 (金)
外に出るとマンションの前で地元の人たちがすでに水かけを始めていた。
見事にやられた。
これからタクシーに乗るので濡れたくなかったけど、彼らは容赦なく水をかけてくるので持っていた武器で応戦。
この1週間はひとたび外に出てしまえば帰りにはびしょびしょになっていると思った方がいいかもしれない。
ちなみに濡れていると乗車拒否をするタクシーが多い。乗れない場合は粉で汚れているタクシーを選ぶとだいたい乗せてくれる。
シーロム通り
着いたのは14時ころ。
日本人も多いビジネス街で、
シーロム通りの道路が封鎖されて激しい水かけが行われることで有名。
15日はタイの節水の日らしく、それまでのように道路が封鎖されることはなく、規模も小さめだった。
日本人が多いタニヤ通りやパッポン通りを通ってみても全くソンクラーンらしいことはしていなかった。
それでもシーロム通りでは水かけに興じている人がたくさんいた。
容赦のない人はバケツ一杯の氷水を道行く女の子にかけたりしていた。半端じゃなく寒そう。
人が少ない分だけ水掛けはしやすい。
この日も6リットルくらいの水を使った。20バーツほど。
水掛けの戦略
水鉄砲は持っていなかったし、全く知らない人に突然水をかけても面白くないし変な顔をされることが多いので、友だち以外には専守防衛に徹した。その分水をかけてきた人にはペットボトルで冷水攻撃を浴びせてやった。
かけるべき水は、ひと容器当たり5バーツで購入する。水には氷水と普通のぬるい水の2種類がある。圧倒的に破壊力が強いのは氷水だ。口径の大きいペットボトルでキンキンに冷えた水をかけるとやんちゃなタイ人や中国人も黙ってそれ以上攻撃してこなくなる。
水掛け祭りに必要なもの
尋常じゃないほど濡れるので、荷物は最小限にするのが鉄則だ。
・5バーツコイン
→水はだいたい5バーツで売っているから、これをポケットに多めに入れておくといちいち財布などを開閉する必要はない。
・ポケット付きズボン
→ここに小銭を入れよう。汚れていいものがよい。
・防水バック
→スマホや現金をここへ。首から下げておけばスリの心配はない。会場の周りで売っている30バーツのもので十分だった。心配なら伊勢丹などで高いのを買おう。
・武器
→これがないと楽しさは8割減。正直言ってペットボトルは十分に武器になる。1.5Lのでかいやつがベスト。口が広い分、近距離での冷水を放ったときの効果はてきめん。水鉄砲は遠距離攻撃に向いている。水圧の強いものは目に入ると危険でさえある。100-250バーツくらいで近辺にたくさん売っている。値段が高いほど水圧と飛距離が上がる。
・防水ゴーグル
→上記のような協力な武器を無慈悲にも顔面に向けてくるヤツがいるので、あると目を守れる。コンタクト利用者に特におすすめ。
(・水 )
→ペットボトルに水を入れて持っていくとほんの少し節約になる。
問題を孕む最近のソンクラーン
しかし、問題も多い。
交通事故
Bangkok Postによると、2016年、一年間で最も危険な期間と呼ばれるソンクラーンのたったの七日間の期間のうちに交通事故は3447件。3656人が負傷し、442人が亡くなっている。恐ろしい。
ということで、この期間にバイクやバイクタクシーに乗ろうものならそれは自殺行為。
ソンクラーンはただ封鎖された道路の上だけで行われるわけではなくて、タイのいたるところで行われる。
バイクに対しても容赦なくホースなどで放水するので、バイクの事故が最も多いようだ。
走っているトゥクトゥクから外国人が水鉄砲で打ってくるくらいならかわいいもので、ピックアップトラックからバケツをまき散らしてくるような人もいるらしく、とにかく危ない。
また、高圧の水鉄砲の放射は水は万が一目に直撃したら失明する可能性もあるんじゃないかと思う。一回目に当たったけど、まあまあ痛かった。
水不足をどうするのか
僕もかなりの量の水を使ってソンクラーンをめちゃくちゃに楽しんでしまったわけだけど、タイでは水不足が深刻な問題だ。農業で大量に水を使うことに加えて水の汚染などもあり、2025年までにはタイを水不足が襲うと言われているらしい。
まとめ
こうした問題があるから、最近のソンクラーンにはタイ人も賛否両論が多いんじゃないかと思う。
ソンクラーン祭りの観光産業にとっての重要性は高まっている一方で、祭りが商業化、観光目的化することによって事故であったり水不足であったりとさまざまなことが問題になってきている。そしてもともとの旧正月としてのソンクラーンの存在も忘れ去られがちなような気がする。
実際の伝統的なソンクラーンの行事のようなものをつい先日大学主催のもので体験してみたけど、かなり穏やかな行事だった。(写真を取り損ねる)
仏像に花が浮かんだカップで水をかけ、年上、年配の方たちの手に水を掛けていく。それが伝統なのかはわからないけどそんな感じ。
タイ政府も節水の日を設けたり、高圧の水鉄砲を禁止にするなど問題解決の努力をしているみたいだけど、結局その日もかなりの場所でソンクラーンが行われていたし水鉄砲も威力強かったし効果はほぼないんじゃないかと思う。
その週だけ水道料金を上げたり、参加者に売る水の料金を20バーツとかにあげるだけでもある程度水の使用量は減る気がする。
また、事故を減らすためにも会場以外の路上での水掛けは自粛するようにしてほしい。ただ楽しいだけのパーティーではだめだと思う。
ってことで、楽しんだ後にとやかく言うのもせこいけど、現地人も旅行者も心地よく過ごせるソンクラーンであってほしい。